2016/2/22 AP合同フォーラム

主催
大阪府立大学・長崎大学・玉川大学
日時
平成28年2月22日(月) 14:00~17:00
場所
玉川大学 大学教育棟 2014  521教室
プログラム

平成28年2月22日(月)、玉川大学にて『AP合同フォーラム「共通の学生調査を用いた学修成果の可視化への取組‐データに基づくFaculty Developmentの展開」』を開催し、大学教職員および企業など約230名の関係者が参加しました。このフォーラムは、大阪府立大学、長崎大学、玉川大学の国公私立3大学が大学IRコンソーシアムと共催し、文部科学省補助事業「大学教育再生加速プログラム(以下、AP)」の一環として行ったものです。
現在、多くの大学では、学生の学修成果を可視化する方法、さらには可視化した成果をFDにつなげていく方策について盛んに検討がされています。今回のフォーラムは、大学IRコンソーシアムの学生調査結果等、IR(Institutional Research)のデータをFDに活用している3大学の事例報告を中心に行ないました。

フォーラムは、松坂誠應長崎大学理事による開催挨拶から始まりました。

長崎大学松阪理事_開会挨拶

長崎大学 松坂誠應理事「開会の挨拶」

続いて、文部科学省高等教育局大学振興課の河本達毅専門職より「大学教育再生加速プログラム(AP)事業の目的とその概要」として、我が国が直面している状況から教育再生実行会議の取組、さらにはAPの現状と今後の課題について解説していただきました。

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文部科学省 河本達毅氏「AP事業の目的と概要」

 

続いて、高橋哲也大阪府立大学学長補佐には、「大学IRコンソーシアムで可視化できること、できないこと」の基調講演をしていただきました。大学IRコンソーシアムIRシステム運用部会長でもある高橋氏からは、学修成果を可視化するためのツールを提供する大学IRコンソーシアムの概要説明とIRを使った自己点検・報告の活用事例が紹介されました。

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大阪府立大学 高橋哲也氏「基調講演」

その後、3大学の事例報告では、それぞれの大学における学生調査の分析結果に基づいた取組や改善事例などが報告されました。

事例報告① (大阪府立大学)
大阪府立大学高等教育開発センターの畑野快特認助教から、「学修成果の可視化とFD活動との連動性‐大阪府立大学のこれまでの取組みと見えてきた課題‐」について報告がありました。学生調査の状況、調査から得られた課題をどのようにFD活動で活用しているのか、また、AP事業における学修成果可視化部会での取り組みについて、説明がありました。
学生調査や教務データを効果的に活用できた初年次教育の導入やアカデミックイングリッシュなどのマクロレベルでのFD活動の状況と、より工夫と文脈に応じたアプローチを必要とするミドルレベルでのFD活動の検討状況について確認することができました。

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大阪府立大学 畑野快氏 「事例報告①」

事例報告② (玉川大学)
稲葉興己玉川大学教学部長より、玉川大学における「学修成果の可視化とFD活動」について、報告がありました。入学時の英語プレースメントテストの実施、学生ポートフォリオの活用や担任面談による定性調査、大学IRコンソーシアムの学生調査結果の活用など、「学修成果の可視化」に向けた取り組みを行っていること。また、学生の学修成果を軸にした成績評価の推進やディプロマ・ポリシーに掲げた能力の測定など、今後のFDの展開について、説明がありました。

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玉川大学 稲葉興己氏 「事例報告②」

事例報告③ (長崎大学)
長崎大学 大学教育イノベーションセンターの山地弘起教育改善部門長より、「長崎大学における教育改革とデータに基づくFDへの課題」について、報告がありました。
長崎大学におけるAPのテーマ「教養教育を軸としたアクティブ・ラーニングの推進と学修成果の可視化」、モジュール方式への転換を行った教養教育改革、そして、学修行動調査での3年次生の分析例やデータに基づくFDの取り組みと課題について説明がありました。

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長崎大学 山地弘起氏 「事例報告③」

 

続いて、AP事業の目的、IRコンソーシアムの概要と意義、そしてIRデータをFDに活用している3大学の事例報告を受け、政策的視点も加味した上で、パネルディスカッションで多角的な議論が行われました。会場から多くの質問があり、活発な議論が繰り広げられました。
最後に小原芳明玉川大学学長による挨拶があり、閉会となりました。

パネルディスカッション 玉川大学小原学長_閉会挨拶
「パネルディスカッション」         玉川大学 小原芳明学長「閉会の挨拶」
左から中村氏・河本氏・高橋氏・稲葉氏・山地氏

 

■当日配布資料PDF

「大学教育再生加速プログラム(AP)」事業の目的とその概要

「大学IRコンソーシアムで可視化できること、できないこと」

  高橋哲也(大阪府立大学学長補佐、大学IRコンソーシアムIRシステム運用部会長)

➡ 事例報告1 畑野快(大阪府立大学高等教育開発センター特認助教)

➡ 事例報告2 稲葉興己(玉川大学教学部長)

➡ 事例報告3 山地弘起(長崎大学大学教育イノベーションセンター教育改善部門長)

当日はたくさんの質問をいただきましたが、時間の都合上、一部の質問のみへの回答となりました。

このため、すべての質問項目とその回答を掲載しています。

パネルディスカッション質疑応答